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2008年5月18日

四川の最初の報道で、神戸の震災がフラッシュバックしました

四川の最初の報道の、完全に瓦礫と化した建物を見たとき、
直感的に、神戸の震災の時の、あの朝を思い出してしまいました。
これは、かなりひどいと。
早朝でしたが、どうしてだか起きていました。
今まで経験したことのない大きな揺れに驚き、その後、テレビをつけっ放しにしました。
最初は、NHKの神戸支局の映像ばかりで、けが人も一桁の報道ではなかったかと記憶しています。
その後、7時前くらいになって、ヘリコプターからの空撮で、
幾筋もの煙が上がっている映像に接した時、これは容易ならざる事態だ、と思い始めました。
その後亡くなられた方が、二桁から三桁に、最終的には6千数百人になりました。
四川の地震からもう数日経ちました。
あの神戸の震災のようにかなりの被害の広がりがありそうだと思っていたら、
もう既に、昨日の報道では死者5万人、神戸の一桁上の災害となりそうです。

思い出したので、少し阪神淡路大震災当時のことを書いてみたいと思います。

当時私は、自分で設計した3階建てのテナントビルの工事監理をしていました。
外装を終え、内装工事が佳境に入るという時期だったと記憶しています。
出社する時間までテレビを見続け、とりあえず、朝その現場に行きました。
100×50の全面タイル張りの外装に、ひび割れや剥落がなく、
多少の被害はあるだろうな、と覚悟していた私は、とりあえずほっと一安心しました。
と同時に、自分自身の経験としては初めての大きな揺れだったのですが
震災の映像でテレビや書棚が飛ぶような映像を既に見ていた私は、
建物が壊れるほどの揺れとはどのようなものなのだろう、想像がつかないと思いました。
その後、滋賀県建築士会からの要請により、2,3日後に神戸に入ることになりました。
仕事は、避難場所となっている公共建物の被害状況の確認です。
当時は緊急耐震診断といっても、講習会などがあったわけではなく
1時間くらいの説明の後、後は個人の専門的知識による判断で作業が進められて行きました。
私のチームは、避難所になっている自治会館や保育所を廻りました。
その道すがら、阪神高速の横倒しになっているそばを通りました。
ロサンゼルス大地震の時、高速道路がズタズタになる映像を見て、
アメリカは地震に配慮していない、日本ではあんなことは起きない、
といわれていた当時の専門家の常識が見頃に覆された状態を目の前で見ることが出来ました。
神戸の岸壁の辺りはそこここの地面に1mくらいの段差が出来ていて、
埋立地は弱いなーと改めて実感しました。
角地にある木造の店舗だけが見事に崩壊している一角を見て、
偏心率の大きい建物は危険だといわれていた教科書通りの現況も目の前で確認しました。
仕事であった、保育所や自治会館の建物はさほどに被害はありませんでした。
鉄筋コンクリート造の建物でも
スパンが小さく、小さい部屋が多い建物は、当時の構造計算に乗らない「雑壁」も多く、
構造計算以上に余力があったのではないかと感じながら仕事を進めて行きました。
個人の方に「これは大丈夫か?」と道すがら問われることもあったのですが、
「建物が目に見えて傾いているようでは、構造体はもう既に崩壊していると考えられます。
余震があれば危険といわざる得ません。」
時間の制限もありましたので外観だけをパッと見て
心苦しいながらも、そのようなことをお伝えしたりもしました。
一日中埃っぽい震災の現場を歩き回り、一番印象に残ったのが、運不運ということです。
数百年又は数千年に一度しか起こらない直下型地震に実際に遭遇してしまうという不運。
またその被災地域の中でさえ運不運があります。
同じように建築されていた住宅でも、地割れや地面が極端に歪んだ場所は、
その一筋の住宅群だけが見事に壊れたり傾いたりしていて、そのお隣の筋は、
少なくとも外観上に大きな被害を受けていないような箇所がそこここで見受けられました。
1日だけでしたが、私にとってはとても貴重な体験となりました。

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ハウスメーカーのAD広告、新聞の全面広告、モデルハウス、チラシ、分厚いパンフレット、
立派な社屋。それらの費用の合計はどれ程でしょう? ある住宅会社の決算をネットで見ると
(原価/売上)が72~75%、建物代金の1/4は、その広告等の経費や利益になる計算です。

とりあえずそこを選択肢から外して、家作りを考えてみませんか。
地域特性に造詣の深い地場の工務店や設計士を見直して頂ければと思います。地場で仕事が
完結すること自体、ヒトやモノの移動エネルギーが少なくてすむ環境負荷の少ない選択であり、
かつ住宅建築は個人ができる大きくて身近な地域振興でもあります。

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