RC(鉄筋コンクリート)とSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)
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オールアバウトの専門家相談(悩み解決ナビ)、というのに久しぶりに答えてみました。
Qes-マンションの建物構造は、低層(6階まで)はRCで、
それ以上の高層はSRCであったと記憶していますが、最近は15階でもRCで設計されている。
姉歯事件後は、耐震、免震せいからゆるくなったように思うのですが、何がどう変わったのですか?
RCの限界はあるのでしょうか?
Ans-高層棟はSRC,低層棟(6階まで)はRCということでしょうか?
それとも、SRCとRCの混構造の一つの建物ということなのでしょうか?
取り合えず、話を進めます。
◆技術歴史的なお話になります。
コンクリート強度は、現在でも一般的には210~240kg/cm2
そして以前(1990位まで)は高層と呼ばれる10F程度の建物に使われる少し特殊なコンクリートでも360~450kg/cm2というのが、
コンクリートというものの素材の常識でした。
当時のコンクリート強度から導き出される高層住宅のイメージは、
地震力荷重が大きい下層階は、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造で、そして
地震力荷重が比較的に小さくなる高層階は鉄筋コンクリート(RC)造層階で、ということになります。
ですから、1980頃の超高層(20~30F)などのマンションを建設するパイロットプロジェクトは、
鉄筋コンクリート構造ではなく、純鉄骨造でした。
兵庫県芦屋市にある高層住宅群(芦屋シーサイドタウン)が、それです。
◎MYブログへリンク10/01/17おのぼりさんが芦屋へ行った
建築価格の一般的な考え方からすると
100m2以下で小さく区切られ、耐震壁(地震荷重に対抗できる強度を持った壁)が
それなりに配置できるマンションなどの平面プランの建物は、
純鉄骨造や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造より製造コスト的に
鉄筋コンクリート(RC)造の方がでメリットがあります。そこでその後、
鉄筋コンクリート(RC)造高層マンションを作れないかという技術課題が設定されたようです。
結果として、コンクリート強度を上げる技術開発が進み、
現在では高層マンションに使われるコンクリートの強度は600kg/cm2とか、
場合によっては1000kg/cm2近い強度のコンクリートが開発され、
それらと、高強度の鉄筋を組み合わせた、
高層の鉄筋コンクリート(RC)造のマンションが建築できるようになりました。
「RC,タワーマンション」で検索すると45階建てという建物も建築されているようなので、
不動産経済的や都市計画法や建築基準法の高さの規制で、階数が決まっていて、技術的には、
ほとんど鉄筋コンクリート(RC)造で対応可能である、というのが現状のように思われます。
◆鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造と鉄筋コンクリート(RC)造との混構造について
阪神淡路の震災は、
世界的に見ても初めてに近い大都市の高層建築群へのデータがちゃんと取れた地震でした。
日本という地震大国で、多くの地震計が配置され、どのような地震がこの都市を直撃したか、
そして実際の建物がどのような被害を受けたか、という多くのデータが残りました。そこで、
かなり珍しい被害形式の報告された事例に、神戸市役所の中間階の崩落というのがあります。
この建物は、崩壊した階の上部は鉄筋コンクリート(RC)造、下部は鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造で
その構造が変化する階においての柱の強度の極端な変化に原因があったといわれています。
ただ建物が1957年と相当古く、構造計算自体の地震力の評価も当時はあまり大きくなかったのも
原因の一つではないかともいわれています。
一概に、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造と鉄筋コンクリート(RC)造との混構造に
問題があるというのではありません。
神戸の震災でも、昭和57年以降の耐震基準で構造計算された建物では
どんな種類の構造の建物でも致命的な被害はほとんど報告されていません。
しかし御質問の建物が、昭和57年以前の建物であるならば、耐震診断といういうことをされるのも、
今後も安心に住まわれるためのよりどころになるのではないかと思います。
ただ、それには費用もかかりますし、
マンションは権利者も多くそのようなことが中々進まないのが現状です。
◆最後に、現在の地震関連の技術について
日本のEディフェンスという姫路にある施設は、
20m位の建物なら、実物大で建物の地震が再現出来る装置です。
そこで、JR鷹取波やJMA神戸波という地震波は、実際に震災の時に記録されたもので、
最大級の地震波として、
良く実験に使われる地震波です。こんなすごい実験が、日々行われています。
独立行政法人は、最近無駄使いなどと良く槍玉に挙げられるのですが、こういう施設には、
今後もちゃんと研究費が回ることを望みます、ということも含めてここに書いて見ました。
◎独立行政法人防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センター>研究内容>加震実験映像
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地域特性に造詣の深い地場の工務店や設計士を見直して頂ければと思います。地場で仕事が
完結すること自体、ヒトやモノの移動エネルギーが少なくてすむ環境負荷の少ない選択であり、
かつ 住宅建築は個人ができる身近でとても大きな地域振興でもあります。 また、地元で
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☆☆ とりあえず、ハウスメーカーを選択肢から外して、家作りを考えてみませんか ☆☆
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