水を切る(FTダイヤモンド工場新築工事の菱形の窓)
FTダイヤモンド工場新築工事の業務が完了しました。
質は落とさずローコストで、ということが命題。
外壁もサイディングではなくALC100mm、屋根も鋼板折版葺きではなく、粘土瓦(平板瓦)の建物。
さてどのような形でコストを下げるか。
・計画的には、ほぼ12m角の正方形、外周面積が最も短くて最大の床面積、
・適合判定に審査が廻らない最大のスパン12mにして、手続きが簡略化されるよう配慮。
(手数料も不要になるし、限られた設計工期という面もあった)
・鉄骨は、梁間山形ラーメン+桁行ブレースの合理的で使用鋼材のトン数なくなる構造形式。
・上記の構造形式で基礎コンクリート部分の構造も小さく出来る。
(柱脚ピンに近い構造なので柱脚モーメントを基礎で処理し、地中梁の本数や断面を減らせる)
などと、目に見えない計画的なことで、コストを下げる努力をしました。
そこで、問題になったのが室内に現れるX型のブレース。
クロス貼りの室内に鉄骨が露出するのはどうしてもダメだ、とのお客様の要望。
工業用ダイヤモンド工具等の製作会社ということで、菱(ダイヤ)型の窓という
ちょっとダジャレ気味の説得に何とか最後に納得して頂きました。
最終的には、こんな外観になりました。
工事中の内部からの写真
こういう窓にすると、必ず下の角から、雨水の汚れた跡がすぐついてしまう。
そこで、ここでは、下のようにアルミ水切を付けてみました。
雨の多い日本では、防水ではなく、水を切るという言葉が工事の中で良く使われます。
大きくいえば、
軒先もケラバも大きく出して勾配の屋根をかぶせる、というのも水を切る手法の一つであり、
外壁の部材には、壁水切・土台水切・サッシの水切など、色々な水切部材があります。
これらは全て、壁面に雨水がつたわないように(汚れや漏水の危険が少なくなるように)
考えられた先人の知恵の継承です。
◎関連MYブログ マキノの ほんだ建築 は、ただいま工事中>FTcompany2009
ランキング、ポチッと一つお願いします。
以下は、私の仕事のコマーシャル
◎ほんだ建築工事進捗ブログ 滋賀咲くBlog 内の会社のブログ
◎ はじめて家をと考えている方へMYブログ08/09/08-みんな打合せをうまく進めたい
◎土地込、940万円のセカンドハウスのプランを作りました(インフォメーション08/04/02)
◎住宅・セカンドハウスは、随時ご案内(室内も)出来ます(インフォメーション08/02/11)
◎ほんだ建築トップページへはこちらから
地域特性に造詣の深い地場の工務店や設計士を見直して頂ければと思います。地場で仕事が
完結すること自体、ヒトやモノの移動エネルギーが少なくてすむ環境負荷の少ない選択であり、
かつ 住宅建築は個人ができる身近でとても大きな地域振興でもあります。 また、地元で
長く仕事を続けられているということこそが品質をおろそかにしなかった証拠ではないでしょうか。
☆☆ とりあえず、ハウスメーカーを選択肢から外して、家作りを考えてみませんか ☆☆