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2017年5月30日

画家の家 続・日本画家山元春挙別荘・蘆花浅水荘

 一番奇妙に思ったのが、二間続き(変形11帖+6帖)の境のランマ。 普通なら、柾取りの杉や桐板に透かし彫り、自然の銘木の板、筬欄間あたりが定番。数寄屋ではないが華麗な彫刻欄間などが納まる場所に、上を透かした塗籠めのじゅらく壁が一枚。
 そうみると、襖も全部白地の一枚もの、鳥の子紙なのだろうか?もしかしたら、日本画を書くときの麻紙?という紙なのかもしれないという気が質感から感じた。
 とりあえず、日本建築に定番としてある、絵や彫刻などが極端に排除され、木柄(面皮の普請)、化粧軒裏の桟や面材のバリエーション、障子やガラス戸の桟組みだけで、建物が構成されている。

img_1132

ほんの少しある自身肉筆の襖絵は、単色のテキスタイルのような草の模様、とても控え目。ここともう一つ、座敷とエン境の腰付き紙張り障子の腰板の内側に直線で構成された単色の草模様があるばかり。所々に掲げられている額も書ばかりだった。
 そうか、絵(仕事)から解放されたかったんだ。絵や彫刻など「作品」が目に入るのがうるさかったんじゃないだろうか?だから、趣味の数寄屋普請の大工左官仕事だけで、離れ座敷を作ったんじゃないだろうか。

img_1138

座敷から四間幅に解放されたガラス障子越しに、当時は、比良の暮雪から三上山まで一望できたとのこと。空気が澄んでいれば伊吹山まで見えたのだろうか?

img_11551

今は両サイドにビル建築が高くそびえ、湖側に埋め立てられた湖岸道路沿いの街路樹がそれを阻んでいる。低く刈り込まれた松は、少し目線を上げれば、琵琶湖の水平線が見えていたのだろう。かなり、当時とは変わってしまった借景部分ではあるが、それでも広いお庭は、当時の雰囲気を残している。

img_11553

そこで本物の日本画のような風景と、本物の花木を楽しめばいいのだ。

ニセモノはいらない。本物は目の前にある。
その意思が明確に現れた離れ座敷(とエン)のプランニングやディティールのように思う。

★関連MYブログ 17/05/28 大津 蘆花浅水荘

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