障子の桟にも色々ありまして
毎日、このブログに付いている機能のアクセス解析というのを見ています。
その中で昨日、「障子・デザイン・規格」という言葉で検索された方が居られましたので、
今日は障子の話などを。
昔の障子の桟の間隔は、紙の大きさによって決まっていました。
私ぐらいの年代の方ですと、子供の頃は、
家にある障子を年末の大掃除の時に張り替えた記憶のある方も居られると思います。
親に「この障子紙全部破ってええで」といわれて、
小さな拳骨で、障子紙をボスボスと破って
常はいつもは叱られた行為を思う存分して、ストレスを発散した思い出があります。
その後に桟に付いた細かい紙をはがす地味で退屈な作業が後に控えていたのですが。
出来上がって障子が元のところにはまると、
その白さが明らかに昨日までのすすけた白さと異なり、
注連縄などのその他の正月のしつらえと共に、
新年を迎える「清々しさ」を子供心に感じたのを記憶しています。
少し話がずれてしまいましたが、その当時の障子紙が、
高さ273mmのロールになっていたのを記憶されている方は多いのではないかと思います。
それが、昔からの障子の大きさの「美濃判」の流れです。
すこし今、検索で探した受け売りになりますが
美濃判とは273×393という半紙の大きさ、その原紙が788×1091四六判と呼ばれ大きさだそうです。
そして、その273mmの半分(又は1/3)の高さの間隔で障子の横桟が作られていました。
修行時代で和室の建具表を書いていると、
「今は、建具一枚の障子紙があるからどんな桟割りでも出来るが、
ちゃんとした和風を作る場合には、
その桟の巾を美濃判の紙の巾に合わせておかなければいけない。
障子の桟なんてどんなふうにでもデザインできると思ってるかもしれんが、
その見慣れた寸法が直感的に、ちゃんとした「和」の雰囲気を作ったり、
「和」を逸脱している感じがでたりしてしまうんや。」
と教えられたのを記憶しています。
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