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2006年6月28日

入札てんやわんや

高島市で先日、珍しいことがあったみたいです。
今津東小学校屋内運動場改築
予定価格 2億9千3百万円 、最低制限価格 2億7千万円という
大きな工事の指名競争入札で、指名業者全員が辞退届を出し、入札ができなくなり、
急遽、制限付一般競争入札に切りかえ再度入札を実施するそうです。
詳しくは、高島市 一般競争入札のお知らせ にて

部外者の感想を二つ三つ

積算を担当した設計事務所は、この事態をどう思っているだろう。
予定価格が積算価格と一緒なら、真っ青かなー。
予算に無理矢理合わせた設計書(役所に提出する見積書のこと)を作っていて、
いつの間にか、世間の実勢から乖離してしまうことはありえる。
そうなっていたら、設計事務所の面目は丸つぶれだし、
短期間で設計変更など、色々必要となりそう。
しかし、設計事務所も「高みの見物」の場合もありえる。
市の内部で「歩切り」と呼ばれる、根拠の少ないが、
経験則に基づく値引きのパーセンテージを上乗せするから、それが大きすぎた可能性もある。
この場合は、市役所が真っ青。この金額だと市長さんもそのパーセンテージはご存知のはず。

景気が良くなってきたんだなー。
今までなら多少赤字が出てもお金が回ることを優先して、
受注する業者があったように思われるのだが、今回は全員辞退、
少なくとも、来年3月までの受注がそこそこは各社ともあるんだろうなー。
もう一つ考えられることは、
昔なら、ここで損をしても、また次の受注があるからがんばって取って置こう。
これくらいの工事なら実績にもなるし、という考え方もできたが、
今後の公共工事の発注も先細り、無理しなくてもいいと考えたかもしれない。

入札という制度は、合理的と考えられているがそうでない側面も多い。
例えば、全ての工事に5,6社の指名業者があるということは、
その制度がまともに機能するためには、各社が全て見積業務を行なわねばならない。
ということは、工事の発注量の5~6倍の見積業務の負担が常に建設業者側にかかりり、
また、その作業量は結局、受注工事金額の中に転嫁されることになる。
制度自体が、物の値段を高くしている側面もあることも知って欲しい。
実際には、取ろうと思わない工事は積算もしないだろうが。

辞退した側も驚いていると思う。多分、多少設計変更して、
予定価格-予算通り、工事内容-多少仕様を落とす、という格好で
再度業者を入れ替え入札、と思っていたはず。
それなら、今までの指名業者の枠自体は変わらず、業者間の協力関係は維持できる。

一般競争入札で落札した業者は、発注者サイドからは、非常に歓迎されるはず、
「ちゃんとできる業者がいた」と辞退した各社に見せることができるし。
ただ地元業者の育成、や地域経済の発展を標榜している市の方針とは、
ちょっとずれると思う。
落札業者からいえば、今後の高島市の発注事業についても指名業者になれるだろう。
高島市に食い込む千載一隅のチャンス。多分落札する業者は出現するでしょう。

これで、ちゃんとした建物ができさえすれば、この件に関しては、
建設業者の猛烈な押しを耐えしのぎ、発注者側うっちゃりにて、
きわどい勝利という所です。

7月24日追記 高島市 今津東小学校屋内運動場 入札不調に終わる(7/21 )
詳しい内容はわかりません。
高島市のホームページからも内容が発表されました。
益々訳がわからなくなってきました。

関連項目
設計見積・設計事務所うら話(MYブログ07/04/01)
公共発注に対する雑感02(MYブログ07/03/31)
公共発注に対する雑感01(MYブログ07/03/30)
入札てんやわんや(本文)
公共建築雑感</font>(MYブログ06/06/06)

 

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