津波に耐えた木造住宅(3.11after240日-06)
何もかもが押し流されて、荒涼となった平地に、ポツンと二つの住宅が残っていた。
片方は、新しい都会でもあるような木造住宅、
もう片方は気仙沼大工と称される地元の大工さんの立派な家。
他の建物が全て流された中で、この二つが残った光景は、
私にはとても示唆に富んだことのように思われた。
伝統工法を信奉する大工さんは、今の木造住宅の工法を
「金物のつぎはぎだらけの工法」と貶めるし、
現代の法規に則って(H12建築基準法改正以後の)木造工法を正しいとしている人達は、
伝統工法を
「何の根拠も裏付けもないことを又振り回している」と貶める。
しかし、この被災の現場で思ったことは、そのどちらの工法でも、
多分まじめにその工法を熟知し適正な工事を行った、双方の良質な建物だけが、
あの大きな津波に耐えて残ったのではないか。結局は、
知りうる限り、信奉する学問・技術・経験を駆使して、
建物をちゃんと作り上げる、ということが第一義なのではないか、と思えた。
現実は、どうだったかはわからない。
ただ、両方とも相当大きなお家で、1Fに縁側・和室などの間取りがあり、
そのプラン上大きな開口部がたくさんあったために大きな水圧を受け流すことが出来た。
ということや、破壊的な重量を持つ漂流物にたまたま当たらなかった、
などとという幸運もあったのかもしれない。
とりあえず、この二つの建物は、2階まで津波に揉まれながらも、その場に立ち続けた。
(上と同じ建物を、横方向から撮った写真)
グーグルの地図と航空写真を見ると、やはり多数の建物のうち
この二つだけが残ったことがわかります。
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