琵琶湖に面し日本海側に近いマキノ。夏は高温多湿、冬は雪が降り低温多湿という気象条件で、例年1月中旬から2月中旬まで根雪が積もり、多い年には里でも1mの積雪を記録することもあります。四季を通じて湿度が高いマキノの地にあった建築を、地元の昔からの家作りと今の技術とを組み合わせて考えます。
例えば、夏には湿気で家が傷むことのないよう通気性に配慮した構造にし、湿度調整をしてくれる自然資材を用いたり、冬の寒さをブロックしながら結露を防ぐよう断熱にもこだわります。
マキノで長年建築に携わってきたほんだ建築ならではの、風土に適した建築をご提案いたします。
マキノの湿度が高い環境は、悪いことばかりではありません。小さな生き物が生きやすい環境でもあり、実はヒトにとっても住みやすい環境なのです。また、お肌に潤いを与えるなど優しい気候でもあります。
お客様との対話で要望をお聞きし、それをカタチにしていくことが私の仕事です。
しかし、そのままを聞き入れてしまい、要望のツギハギ建築になってはいけません。
間取りや建築スタイル、素材やご予算など、お客様の表面的なご要望だけではなく、空間のバランスを総合的に考えた上で、
「要望の本質を見極めること」が重要だと考えます。
上質な空間を実現するため、建築のクオリティは譲らない、それこそがプロとしてのプライドなのです。
どんなに室内をデザインや豪華さで飾ったとしても、構造がしっかりしていなければ、安心して快適に暮らすことはできません。家づくりはしっかりとした構造体が絶対条件です。
目に見えない部分だからこそ、決して疎かにしてはならない一番大事なことだと考えます。
また、設計をする上で、目に見えないもう一つ重要な要素があります。
それは室内の空気環境です。
非接触温度計やサーモレコーダー(※)で建物を実際に計測することはもちろん、ほんだ建築では住宅省エネルギー技術者講習の講師資格を取得。数値と実感の両方から室内環境を考えていきたいと思っています。
※サーモレコーダー ある時間ごとに温度と湿度を自動的に記録する装置