ホーム »  c 和風(デザインや規格etc.) - 一級建築士 本田明のブログ

味わいのある旧家の座敷

昨夜、近所の大おばあさんが96歳の大往生ということで、お通夜におまいりした。
近所とはいえ、旧家の主座敷(おもざしき)、こんなときでないと見ることもない。
大正から戦前までくらいの間に建てられたと聞いている。
玄関脇のガラスの開き扉に「電話室」と書かれている小部屋が当時のママ残っている。
中央に1.5間の間、座敷側が2間、反対側が1.5間か2間、合計梁間が5間か5.5間、
桁行は部屋が4つ位並んでいたので、8間はある大きな建物。
お年寄りが多い中、あまり前に行きたくなかったので、座敷の奥の縁側にぺたんと座った。
床が、松の柾(まさ)の縁甲板(えんこういた)、巾が四寸位、二分位の大きな面取りがしてある。
敷居は巾が五寸位で大きい、多分通柱に寸法を合わせているのだろう。
広葉樹特有の導管があるが樹種はわからない。
通り柱に敷居の寸法を合わせることによって、畳の角に変な欠き込みがなくなる。
きれいな納まりの大工仕事をしていることが、これを見ただけでもわかる。
縁側の天井は、化粧タルキ野地板に紅柄(べにがら)塗り。
奥の扉が、黒の漆塗りの框戸(かまちど)。一尺巾の杉の中杢のきれいな板が3枚嵌っている。
座敷の天井は、八寸巾位の柾板の竿縁天井。
かなり焼けているのに加えて、あまりに均質すぎて樹種ははっきりしない。
定番は杉だが、そうと言い切れる自信がない。
竿縁(さおぶち)が少し太い。
見付が一寸三・四分、下から見て面取りされているのがはっきりわかるので面は一分五厘か二分。
少し五平(ごひら)になっているのかもしれない。
古いが全くすすけていないのは、いろりなどを常時使う生活スペースは別にあって、
この座敷のある建物が、
前の部分は商店、奥の部分はゲストルームの機能だけを受け持つ建物だったからだろう。
建具は全て外され、床の間やランマは、白い布で覆われていてわからなかったが、
天井だけでも、旧家の格式がわかるようなかっちりとした気品のある仕様だ。

などと、読経が流れる中、古くても気品がある建物っていいなー、と鑑賞してしまいました。

追記) このブログの性格上、情報交換がリアルタイムである必然性は全くないと思いますので、
過去の記事に対してもコメントやTBを歓迎します。気軽に書き込みして下さい。
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以下、私の仕事のコマーシャルです。

土地込み940万円のセカンドハウスのプランを作りました(インフォメーション08/04/02)
住宅・セカンドハウスは、随時ご案内(室内も)出来ます。(インフォメーション08/02/11)
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地域特性に造詣の深い地場の工務店や設計士を見直して頂ければと思います。
地場で仕事が完結する事は、ヒトやモノの移動が少ない環境負荷を軽減する選択であり、
かつ、住宅建築は個人ができる、大きくて身近な地域振興でもあります。

ハウスメーカーの建物。数億円の豪邸も建売住宅も同じようなサッシや外壁って何だか
変じゃありませんか。
とりあえずそこを選択肢から外して、家作りを考えてみませんか。

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鬼瓦いろいろ(滋賀県マキノ町、海津町歩き)

高島市マキノ町の海津・西浜・知内が、重要文化的景観に国から選定された事もあってか、
今まであった「海津物語」という案内パンフレットを、リニューアルする企画が持ち上がりました。
その資料集めで、海津の表通りから路地裏までうろうろしました。
色んな種類の鬼瓦があったので、少しこのブログにアップします。

080620tare03.jpg
080621tama01.jpg
080620school01.jpg
などなど、詳しくは以下のMYブログ(海津の町の鬼瓦いろいろ)からどうぞ

MYブログ(海津の町の鬼瓦いろいろ)
08/07/10鬼瓦LAST(海津町歩き07)
08/07/04まだ続く海津の鬼瓦(海津町歩き06)
08/06/29家紋の鬼瓦はたくさんあります(海津町歩き05)
08/06/28家業繁栄を願う鬼瓦(海津町歩き04)
08/06/27「水」という文字が多い鬼瓦(海津町歩き03)
08/06/26変り種の鬼瓦(海津町歩き02)

MYブログ(重要文化的景観関連)
08/06/25海津町歩き01
08/02/23重要文化的景観のフォーラムが終わりました
08/02/20重要文化的景観選定記念フォーラムが2/23日に開催
08/01/18海津・西浜・知内が重要文化的景観に選定

追記)情報交換がリアルタイムである必要があまりないこのブログ。
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完結すること自体、ヒトやモノの移動エネルギーが少なくてすむ環境負荷の少ない選択であり、
かつ住宅建築は個人ができる大きくて身近な地域振興でもあります。

ハウスメーカーの設計。カタログ選びに終始するようなシステム化された設計、設計ってそんなモンじゃないと思うのですが。とりあえずそこを選択肢から外して、家作りを考えてみませんか。

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宮沢りえさんの伊右衛門のCMに違和感が

宮沢りえさんの伊右衛門のCM(サントリーみんなにねぎらい編)は、
最初見たときから何だか違和感がありました。
2,3回目にちゃんと見て、すぐ気づいたんですが、屋根瓦の位置が異常に高い。
暖簾の長さが長すぎる。
テレビの画面のタテヨコの比や商品の写し方からそうなってしまったとは思うのですが、
普通、商家の瓦の軒先の高さは地面から、7.5尺~8尺(225~240cm)
あのCMで宮沢りえの身長からするとゆうに3mはある高さ、見ていてどうも気持ちが悪い。
コマーシャルの絵面だけの話でどうでもいいことなんですが、妙に気になってしまう。
「和風」じゃない。
設計事務所で勉強していた頃、以下のようなことを、
「和風」とはこういうものだと何度も叩きこまれた私としては。

当時良く参考にした、建築家村野藤吾の作品や写真集。
そのなかの「村野藤吾和風建築集」には、以下のような文があります。

私は日本建築について特別に学んだことはない。学校で教わった程度である。
すべて見よう見まねで覚えたようなもので、
関西に住みついて、ほんものの日本建築を見る機会に恵まれたこと、
優れた茶方の宗匠や棟梁たちの仕事を見たことも幸いであったが、
私にいくらかの日本建築について、もし私流という言葉を許していただけるなら、
自己流の道を模索する糸口のようなものを与えてくれたのは泉岡さんではなかったかと思う。
次に泉岡語録の二、三を紹介しよう。
一、玄関を大きくするな。門戸を張るな。
一、外からは小さく低く、内に這い入る程広く、高くすること。
一、天井の高さは七尺五寸を限度と思え。
   それ以上は料理屋か、功成り名をとげた人の表現になるので普通ではない。
一、柱の太さは三寸角、それ以上になると面取りで加減したり、ごひら(吾平・長方形)にする。
一、窓の高さは二尺四寸、風炉先屏風の高さが標準。
一、縁側の柱は一間まに建て、桁にむりさせぬこと。これで充分日本風になる筈である。
一、人の目につかぬところ、人に気付かれぬところ程仕事を大切にして金をかけること。
一、腕の良さを見せようとするな、技を殺せ。
まだあるがざっとこの程度である。伝統的で関西風な薄味のする考えかたではあるが、
控えめなところがあり、何でも表そう訴えようとするのとは味が違う。
蓋し、日本建築の真髄にふれた言葉ではないかと思う。泉岡流の手法は真似られても、
作品の品格に至っては生活の良さと趣味の高い人だけが持っているもので如何とも致し難い。

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なにげない手摺の形も(吉平さん工事覚書07)

少々、民家風なイメージを残した、武骨な感じの手摺のデザインをどうするか

というのが、詳細の設計で一番考えた所でした。

格子などのデザインを色々考えあぐねた上で、結局手摺壁にしました。

建築基準法で手摺の高さは1100以上という規定があります。

そこまで上げてしまうと、うっとうしくなるので、

どの辺高さが適当かと何回か図面で試行錯誤して750に決めました。

材料は全て桧一等材の120角(4寸角)の既製品、手摺のバーは45Φの集成材としました。

実物が出来上がるまで、手摺の小壁の高さがどんな感じになるか、

低すぎて危なっかしく見えはしないか、と少し危惧していたのですが

出来上がってみると、吹抜の広さを良く感じさせ、

かつ安定感のある感じに仕上がって安心しました。

_dsc2802.jpg
 
関連項目

吉平さんのHPへ

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(MYブログ08/01/06) コストを管理する(吉平さん工事覚書08)

(MYブログ08/01/04) なにげない手摺の形も(吉平さん工事覚書07)

(MYブログ07/12/31) 大広間和室周りのしつらえ(吉平さん工事覚書06)

(MYブログ07/12/30) 大広間の窓と障子(吉平さん工事覚書05)

(MYブログ07/12/29) 琵琶湖の魚料理の形をイメージ(吉平さん工事覚書04)

(MYブログ07/12/28) 吉平さん工事覚書03(地味な寸法の話)

(MYブログ07/12/27) 吉平さん工事覚書02(屋号)

(MYブログ07/12/24) 吉平さん工事覚書き01(法律編)

(MYブログ07/12/06) 撮影

(MYブログ07/11/29) 民家風の室内塗装
 
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大広間の窓と障子(吉平さん工事覚書05)

敷地南側が、キャンプ場の松林越しに琵琶湖が見えるいい借景になるのでので、
そちら側に大きな窓をとることにしました。
内側は4枚引違の紙張り障子、外側のアルミサッシは、中央FIX両袖引き寄せとしました。
 内障子を両袖に寄せると、中央に縦桟のない大きなピクチャーウィンドウになるからです。
座って外の景色を見るのに不自然でないように、窓の腰の高さは、360(1尺2寸)。
部屋が大きいので、その上に1830(6尺)の高さの窓としています。
障子桟組みは、大きな桝子に少し吹寄せ桟を付けてみました。
障子の桟は桝組みがあらいので見付け9mmとしました。
小粋な、でもちょっと田舎風の雰囲気が感じられるようであれば、正解だったかと思っています。

071230shouji01.jpg

障子が閉じた様子。

071230shouji02.jpg

障子を開けた様子。
正面、押入の上の幕板は、ケンドンになっていて取り外し可能で、
その奥に、普通の壁掛式のエアコンがあります。天井カセットエアコンにしなかった理由はコストです。

関連項目
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畳・尺・寸-寸法について(06/06/01)

1m=3尺3寸 1/33m=1寸 1尺=10寸=30.3cm 1寸=10分=3.03cm 1分=3.03mm
住宅の大きさの基準は、和室畳寸法からの呼び習わしで
関東間・京間・田舎間・メーターサイズ・団地サイズなどがあります。

関東間 柱芯々1間=6尺=1818という計算になりますが建材関係の既製品の寸法に合わせて
関東間 柱芯々1間=6尺=1820という寸法が主流。

京間(関西間)と呼ばれる寸法は、
本当は 京間=柱内々1間=6尺3寸=1910 で内々の寸法で長さを規定します。
そうすると、建具や畳が全て理屈上は同じ寸法となり、
どこへでも畳・建具が当てはめられることとなる。昔は、畳や建具まで
引越しの荷物となりその方が便利だったと言う話を聴いたことがありますが、
本当かどうかは知りません。
しかし本当の京間は構造上は微妙に柱の芯ズレがおこってしまうので
柱芯々1間=6尺5寸=1970 を京間(関西間)と呼ぶことも多い。

田舎間(サッシメーカーの呼び名では四国九州間)=柱芯々1間=6尺3寸=1910
ハウスメーカーによっては、メーターサイズ 柱芯々1間=2000 という大きさもある。
この頃はあまり言わないが団地サイズは、特にしっかりこの寸法ということではないが、
鉄筋コンクリート造の建物で、1間=1800 で作り
壁厚が仕上の厚みを含めると最低でも200mm耐震壁だったりすると300mmとなる。
一般木造では柱寸法120又は105が標準なのでその分相当狭くなる場合を指した言葉。

私の経験の中では、高島は、従来は、田舎間の寸法の建物が多かった。
志賀町まで行くと、京間(柱芯々の)の寸法が多かった。
大工さんの系統が志賀町位までは、京都・大津の棟梁の系譜が影響しているが
高島まで来ると違う筋の棟梁の系譜になっている。
(少ない経験なので確かではないが、小浜方面の寸法と似ていると思われる)
しかし今現在は圧倒的に関東間 柱芯々1間=6尺=1820という寸法が主流だと思う。

内装仕上下地用のベニヤ・ボード類の規格は910×1820
ですがコンパネと通称されるコンクリート型枠用合板は、900×1800が規格
また、使用範囲の性質上ベニヤ類は、フォースター(☆☆☆☆)と呼ばれる
ホルムアルデヒド放散量が少ない規格の商品が主流ですが、
コンパネの場合はスリースター(☆☆☆)とよばれる
放散量のワンランク多い(性能が下がった)商品が主流。
但し、ホームセンターなどの材料は輸入の無規格品も多い。
ホームセンターでお買い物される時、ちょっと注意して、規格・寸法を確認してみて下さい。

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昨日に続き障子のこと

昔は、建具1枚貼りの紙はもちろんのこと、ロールの障子紙もありません。長方形の大きさのものばかりです。
ですから、お寺や茶室などでもちゃんと文化財として配慮されている建物の障子は、縦にも横にも障子の継ぎ目が出来る長方形の昔ながらの障子紙の規格の大きさのものが貼られています。

障子の建具の材質は、数寄屋や茶室などの場合はやわらかい感じの赤杉(杉の赤身の部分の良材)、桧などの白木の造作の場合は、現在では米ヒバ(イエローシーダー)の大木の木目の細かい良材の部分が主に使われるのではないかと思います。

障子の用語いろいろ(思いつくままに)

摺り上げ障子(すりあげしょうじ)-障子の下半分の部分が可動になっていて、全て障子になる場合と、下の部分が障子を摺り上げてガラスになり、外の景色が楽しめるようになっている建具。この摺り上げの部分、ばねも何もなく木の摩擦だけでもたしている、建具屋さんの技術が光るところ。雪見障子という場合もある。

水腰障子(みなこししょうじ)-障子の下の部分に腰板が入らず、一番下から障子紙になっている建具。近代建築家(吉田五十八や谷口吉郎)などの和風の建物の作品に良く用いられて広まったもののように思う。

猫間障子(ねこましょうじ)-障子の真ん中の辺りにガラス部分が小さく入った障子、少し昔の映画やテレビの庶民の住宅の茶の間などによくあります。

縦框(たてかまち)横框(よこかまち)-障子の枠材をこう称する。建具の外周四辺の縦の部分を縦框、横の部分を横框という。縦框は見付一寸、横框は上が1寸~1寸2分、下は窓の場合は1寸5分、出入口の場合は2寸位が標準かと思っています。

桝子(ますこ)-正方形の桟の組み方

縦繁(たてしげ)・横繁(よこしげ)-縦桟の間隔が短いものを縦繁、横桟の間隔が短いものを横繁という。

吹寄せ-2本又は3本一まとまりの桟が等間隔で並んでいる様子。

建築用語も細かい所まで色々名前が付いています。知れば知るだけ面白さも増してくるものだと思います。

 

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障子の桟にも色々ありまして

毎日、このブログに付いている機能のアクセス解析というのを見ています。
その中で昨日、「障子・デザイン・規格」という言葉で検索された方が居られましたので、
今日は障子の話などを。

昔の障子の桟の間隔は、紙の大きさによって決まっていました。
私ぐらいの年代の方ですと、子供の頃は、
家にある障子を年末の大掃除の時に張り替えた記憶のある方も居られると思います。
親に「この障子紙全部破ってええで」といわれて、
小さな拳骨で、障子紙をボスボスと破って
常はいつもは叱られた行為を思う存分して、ストレスを発散した思い出があります。
その後に桟に付いた細かい紙をはがす地味で退屈な作業が後に控えていたのですが。
出来上がって障子が元のところにはまると、
その白さが明らかに昨日までのすすけた白さと異なり、
注連縄などのその他の正月のしつらえと共に、
新年を迎える「清々しさ」を子供心に感じたのを記憶しています。

少し話がずれてしまいましたが、その当時の障子紙が、
高さ273mmのロールになっていたのを記憶されている方は多いのではないかと思います。
それが、昔からの障子の大きさの「美濃判」の流れです。
すこし今、検索で探した受け売りになりますが
美濃判とは273×393という半紙の大きさ、その原紙が788×1091四六判と呼ばれ大きさだそうです。
そして、その273mmの半分(又は1/3)の高さの間隔で障子の横桟が作られていました。
修行時代で和室の建具表を書いていると、
「今は、建具一枚の障子紙があるからどんな桟割りでも出来るが、
ちゃんとした和風を作る場合には、
その桟の巾を美濃判の紙の巾に合わせておかなければいけない。
障子の桟なんてどんなふうにでもデザインできると思ってるかもしれんが、
その見慣れた寸法が直感的に、ちゃんとした「和」の雰囲気を作ったり、
「和」を逸脱している感じがでたりしてしまうんや。」
と教えられたのを記憶しています。

 

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台風一過、杉の雨戸

台風4号は、こちらではほとんど影響がありませんでした。
とはいえ、一昨日は数年ぶりに台風に備え雨戸を閉めることにしました。
戸袋の中に収納された雨戸は、外部に露出している雨戸の戸袋板とは異なり、
新築して30数年は建ちますが、新品のようにきれいな白木の杉板のままです。
雨戸を閉めた真っ暗な室内にその杉のほんのりとした香りが漂いました。
やっぱり、和風の住宅もいいナー、と思ってしまいました。
常日頃、新築住宅の計画でお客様とは、断熱材が気密性がなどと、
ハウスメーカーの宣伝文句や住宅雑誌の情報に対応して、
在来工法でもいくらでもそのようにすることは出来るなどと説明し、
また、そのように作っています。
しかし、自分の家はいまだに、雨戸を繰り出してしまえば、
戸袋繰り出し用の開口からの向こうは杉板一枚、
その戸袋板のスキマから室内に光が漏れるような、
気密や断熱とは程遠い日本の旧来からの民家のつくりです。
IMG_0289.JPG
建て替えの打合せで、お伺いしたお宅の、
障子やフスマが全て葭戸に取り替えられている夏向きの座敷に案内されたとき、
何だか壊すのがもったいないなー、と思ったこともあります。
修行時代、
和風の住宅は、季節やその時々合わせ、しつらえを変えたり、備えを施したり、
手間をかけなければならない。そして、その手間をかけること自体を楽しむのだ、
などと教えられた時代は遠い過去のようです。
アルミサッシの普及により写真のような戸袋を作ることも最近はほとんどなくなりました。
40歳以下の大工さんはそのような仕事をしたことがないと思います。

 

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底目天井という仕上は?

近頃、ネタ切れになって、どうしようかと思っていました。
それで、ブログのアクセス解析をみたら、一つネタを拾いました。
それは、「底目天井」という単語の検索で、このブログにアクセスが散見されることです。

底目天井(ソコメテンジョウ)とは、こんなものです(南海プライウッド和室天井)
専門家からすればあまりにも日常的な和室の天井仕上なのですが、
住宅を始めて建てる方が工事施工者から室内仕上表をもらって、一つづつチェックしていて
「何だろう?」、という単語になるのかなと改めて思いました。
底目天井は、底目地天井の略。底目地とは、
一定の大きさの板と板の継ぎ目を少しスキマ(4~8mm)を開けて仕上げることです。
板と板を直接くっつけてしまうと、板の寸法精度や工事の加減で
スキマや厚みの違いがわかって見苦しくなるのを防ぐために考えられた施工方法です。
和室の仕上げでは、巾450mm前後の巾の杉の模様の板を並べて張上げた仕上げを
「底目天井」と略されて表記されまる事が多いと思います。
詳しくは「杉杢(又は柾)化粧板底目地天井仕上」ということになります。
下地板は、せっこうボードの場合とベニヤ板の場合があります。
価格はその仕上材によって本当にピンからキリまであります。
普及品は、杉板の木目の模様が印刷された紙をボードに貼り付けたもので
工事業者がインテン(井の略だと思う)と称するもの。
その上が突板(ツキイタ)といって、
本物の杉の銘木をカンナクズのように薄くスライスした物を下地板に張ったもの。
この銘木の種類やそのカンナクズ部分の厚みなどによって桁違いの値段の開きがあります。
模様から、杢・中杢・柾・笹杢など、産地から秋田杉や霧島杉や吉野杉など、
その場所の用途格式によって様々に使い分けられます。
その上が、銘木のムク板ですが、これは
拝観料を払って入るかつ近現代の建物でないと、ほとんど使われないというのが現状でしょう。
少し、浮世離れした話ですが、京都迎賓館の大広間の和室には、
長さ12mもの杉の中杢の天井板が使われています。
数百年生の末口直径7~80cmの節のない根元から12m、
とても普通に手に入る材料ではありません。
銘木屋(数奇屋や茶室建築に用いられる高級な日本の木材を扱うことに特化された材木屋)
と数寄屋大工の粋を集めた仕事の一つかと思います。
京都迎賓館は、その他にも現代の和の匠の技術を総結集して建てられています。
一般拝観があれば、一度は見てみたい建物の一つです。
話が横にそれてしまいましたが、本と迎賓館の紹介リンクを付けておきます。
ちょっと、小泉元首相に招かれた、ブッシュ大統領気分を味わってください。
 
といってリンクを調べていたら今年は、7,8月に一般参賀があるようです。はがき出しておこう。

関連項目 普請道楽(MYブログ06/06/25)

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