自慢話を一つ-マキノ駅前駐輪場
マキノ駅前駐輪場は、S59(1984)に私が設計した公共の建物です。
当時役場の担当職員さんに言われたのは、
・雪が吹き込むので、外壁があること。
・雪が出入口にたまらないようにすること。
・中が見えにくくなると、犯罪などが起こってはいけないので、
外部からは中がよく見えること。
・このような建物の常として、乱暴に扱われることが多いので、壊れない建物にすること。
・長持ちする素材を使うこと、でした。
形態的には、軒の出のある屋根
全周廻るガラス窓と、中央三角の採光屋根で内部を明るくすること
素材的には、屋 根 ステンレス鋼板
外壁(腰) コンクリート打放しの上塗装
外壁(壁) 焼杉板t=21(オーダー生産品)
軒 天 井 角波カラー鉄板
叩いても蹴られても壊れそうにない、かつ長持ちしそうな素材を選定しました。
破風板の部分を鋼板を貼り付けているのも、長持ちさすために良かったと思っています。
中央の三角屋根の部分をポリカーボネートの波板にしたかったのですが、
予算の都合上、FRPの波板になっています。
もう、22年たったことになりましが、
落書きで外壁を塗り替えたこと、ガラスが割られたこと以外は、
ほとんど手を加えられていません。
しかし、焼板が経年変化でスキマが目立ってきたこと、波板の劣化以外は
建設当時からそう変わってはいないと思います。
もうそろそろ、鉄骨ペンキの塗替えと、波板の取替えをお願いしたい所ですが、
なかなかこういう建物にまではメンテナスの予算が廻らなさそうです。
当時の役場の担当職員さんの適切な教示もあって、
古くなってもみすぼらしくない建物が出来たと思っています。
PS この建物に関わった、地元の元請建設業者さん・鉄骨業者さんの会社が
既になくなってしまったことに、時の流れ「無常」を感じます。
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