豪雪と茅葺き屋根の被害No2
この光景を見ると、まとまりのない思考や感情がぐるぐる回る。
村の建物は、村の人々が共同して維持保全してきた。
60を超える人達までは、近所の家と自分の家を順繰りに、去年はAさんの屋根の東側、
今年はBさんの屋根の北側、来年はCさんのうちの屋根、という風に、
毎年修繕していた経験と記憶持っているハズ。
しかしそれ以下の年齢の人達となると、多分縄の編み方なども怪しい。
集落が運命共同体でなくなってしまったからだ。
今はみな、それぞれに会社に勤め、又は個人で事業を行い、
共同で農作業する必然性もなくなってしまった。
血縁や(友人縁?)(会社縁?)などは個人のそれぞれに強弱はあるものの維持されている。
しかし、地縁はその必然性が薄れることと比例してどんどん薄れていってしまっている。
水路の草刈などの地域の維持保全活動、寺の用事、神社事。
それらは、過去においては「生活の糧」を得るために切っても切れないこと、
それこそが村の生活そのものだった。
しかし今は、そこに住むためにしなければならない負担としか感じられない。
町のアパート暮らしなら、そんなこと何も気にしなくてもいいのに、と考えてしまい勝ち。
また別の角度から
こんな山の中に大きな公共投資、無駄使いと言われればそれまで、
児童がいない閉鎖されている鉄筋コンクリートの小学校の分校や25mプールまである。
でも逆に、ココまで公共資本を投下したのなら、それに見合う利用を作り出すことを、
何とかできないのかと思う。
生活の糧、「仕事」それが最大のネック。
茅葺屋根集落の維持保全、それ自体がその地域の産業として成立し、
+農産品の販売や食事の提供などができれば
ある種の若者にとっては魅力ある場所となるハズ。
そして、伝承すべき地元の半素人の技術は、それが産業とならなければ
10年後は「技術者集団」としては、ほぼ絶えてしまいそうな気がする。
「茅葺屋根集落リゾート?」
をリゾートとして享受する側と、それを成立させるために、維持保全する側との、
良好な「ギブ&テイク」の関係が創造されればいいのに、と空想する。
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