構造計算偽装その2
マンションの構造欠陥について
構造設計の偽装が問題になっていますが
姉歯さんの問題は相当特殊な事例だと思います
1.構造欠陥の問題
◎昭和56年以前の建物の問題
◎いい加減な改装の問題
マンションの構造に関しては
上の2つの方がもっと普遍的に存在する大きな問題だと思います。
こんな事例があります。
大阪府住宅供給公社の
http://www.osaka-kousha.or.jp/news/051102b/kanaoka.pdf
建築資料館というホームページにのってました。
構造上主要な鉄筋を切断したということは、鉄筋が入っていないことと同じことです。
知り合いの構造事務所の話では、
1Fが貸店舗のマンションでは同じようなことがあるそうです。
テナントの改装によって
飲食店の排気ダクトなどで梁がかけていたりする場合です。
昭和56年以前の建物の問題については阪神淡路の震災のときにも
話題になっていました。
2.民間確認検査機関の問題
2-1否定的のことばかりが話題になっていますが
この制度の創設により
検査機関の完了検査が、以前に比べて
飛躍的に向上しているはずです。
確認物件の完了検査受検比率は、
以前は30%だったものが70%ぐらいに上がっている
という建築専門誌の記事があったと記憶しています。
また、設計をしたことのない行政担当者が
審査するよりも、実際に設計に当たった人が
審査する方が実務的にはいいと思いますし、
行政の場合はその技術が専門的に高められるよりも
総合職として課長・部長になっていく方に
考え方が引っ張られていくような気がします。
2-2それよりも制度的な問題は
検査する費用を誰が出すかということです。
今の制度では、検査費用はほとんどの場合
建設会社やデベロッパーが出しています。
形式的には、建築主が払うことになっていますが
これを、真の建築主から、直接費用を頂くという形にすれば
検査機関や建設会社の心構えも相当かわっれくると思います。
そういう確認検査機関が誕生し
消費者の皆様がそれを支持し
そんな、確認検査会社が繁盛すればいいと思います。
3.建築士として
建築士という資格を持っているものとして、今回の事件で
最も情けないことは設計を統括する事務所が
表に出ようともしないし
社会の批判も今のところ浴びていないということです。
今回の事件で法的に一番大きな責任は、
偽装された構造計算に基づく設計図書を
作成し、納品した統括する建築士事務所にあるはずです。
本当に一番の当事者が
責任もあまり追及されず、本人たちも出てこない。
こんな状態で建築士の会の中で
「社会的地位の向上と確立」
などといっても、とてもむなしい気がします。
構造計算偽装マンション
姉歯さん
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