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2008年10月28日

キッチンの材質について

ネットでの質問に答えてみました。

 キッチンのリフォームで、2列型でシンクは対面でと考えています。
システムキッチンにはなかなか気に入ったものや値段にかなったものがなく、
無垢材(杉)でのオーダーキッチンをお願いしようかと見積もってもらっています。
リビングには無垢天板のテーブルもあり、主人はアトピー喘息なので、
いいのではと思っていますが、
水周りなので耐性や湿気て虫・カビがこないかなど心配です。
私も仕事をしているために、マメに掃除ができるほうではないです・・・。
無垢が難しければシステムにしようかと悩んでいます、教えていただければ幸いです。

 住宅雑誌の木の天板のオーダーのキッチンの写真を見ると、
本当にこれでお客様のために良かったのだろうか?と、思ってしまうことがあります。
ステンレスの天板とシンクが一体になった、ステンレス板の深絞り技術は、
いまでこそ、あまりに普遍的で当り前ですが、
これは、50年前に当時の住宅公団がダイニングキッチンという新たな住まいの形式を開発する際、
初めて作られた住宅部品で、当時サンウェーブという会社が開発した
日本の生産技術のひとつの素晴らしいエポックメーキングです。
独立行政法人国立科学博物館の中の
生活領域における技術革新・サンウェーブが開発した流し台(シンク)の技術的変遷
や、暮らしを変えた住宅部品」の第2回目キッチンシステム に詳しく書いてあります。

傷が付きにくい・錆びにくい・漏水がない・少し弾力性があるので陶器類も落としても壊れにくい
無機質材料でかつ表面がつるつるなので、変な雑菌がはびこりにくい、
などという、流し台の天板としての基本的性能を安価で十分に満足させています。
そんな素晴らしい素材を、なぜ使わないのだろうか、と私は思ってしまいます。

以前、京都の小料理屋さんのカウンターが、
塗装もされていない桧の柾の一枚板であった事に驚きました。
汚れもシミみもするだろうそのような場所は、
仕事が終わった深夜、毎日磨かれるのだそうです。
そのように、丁寧に扱われた光沢のない白木は、そのお店のシンボルのような存在で、
その心意気にたがわず、とてもおいしいお料理だったことを覚えています。
木というものをそのような場所で使う場合は、そういう風にして丁寧に扱わないと、
中々良い状態を保持できるものではないと思います。

また、杉という木の中でもやわらかい素材は、
そのような場所には不適切だと思います。
自然住宅などと称して、何でもかんでも国産の杉を使ったような住宅を見ると、
木にも適所適材があるのにと思ってしまいます。
シミや黒ずみを恐れて、キッチンハイターなどの消毒剤を大量に使ってしまっては、
元も子もありません。

もう少し、色々なキッチンメーカーを見廻られてはいかがかと、私は思います。
私は、中ランクの価格帯では、
機能的・総合的には、クリナップ
デザイン優先なら、トーヨーキッチン
あたりの商品を納入しています。
また、業務用厨房機器を住宅で使うことあります。

RE-Q ご丁寧なご回答をいただき、どうも有り難うございます。
とても為になりました。
ひとつ、大切なことを書き忘れてしまっていたのですが、
天板は人工大理石を使うつもりでいます。(ステンレスが苦手なのです)
それより下の、基本部分(引き出しなど)を無垢にしようかと考えています。
言葉が足らずすみません。
でも心をこめた手入れが必要なのですね。
ずぼらな私には無理かもしれないですね・・・。
ほとんどのシステムキッチンメーカーを廻りましたが、また視野に入れて検討してみたいと思います。

RE-A 勘違いの回答にも、関わらずご丁寧に返信ありがとうございます
さて、キッチンの扉の表面材であれば、少し汚れも付くかもしれませんが、
雰囲気優先ということであればいいのではないかと思います。
参考にはならないかもしれませんが、
中ランクの価格帯をメーカー品で考えると、
ウッドワンのスイージィーというシリーズのキッチンも出来ました。
これは、建材メーカーのウッドワンがニュージーランド松
のムク板を今まではドア材や床板などに商品化していたのですが
それをキッチンセットまで商品系列を広げたものです。
ヤマハリビングテックなども、木質の扉のキッチンを作っていますが
(売りの一つは、ピアノで培われた木質部分の塗装技術)
確か高級なタイプばかりだったように思えて、
あまり最近はカタログも取り寄せていません。

杉材なら、汚れ防止のために塗装をかけて置いたほうが良いように思います。
近頃は、自然系の室内に使える塗料もたくさんの種類が出ています。
料理の場所なので、臭いのない水性の塗料もいいのではないかと思います。

人造大理石は、発売当初の20年前位は、使っていると黒ずみが出てきたりしましたが
現在のものは、あまりそういうこともないようです。
我が家のキッチンも嫁さんの好みで人造大理石になってしまいましたが
5年ほどを経過してもあまり痛んだ様子はありません。

私の会社が、キッチンで既製品をお勧めする理由は、
正直に言いますと下記の点からです。

1. 本当のところ、私は主婦でないのでわからないのですが、
引出しの中の色々な機能は、キッチンメーカーの方が一日の長があると思っています。
あそこまで細かく収納について私が設計することは
費用対効果を考えると、合理的でないと考えています。
私がクリナップが好きなのは、
今主流になっているキッチンの巾木部分も含めた全ての部分が引き出しになっている形のキッチンを
一番最初に作ったメーカーであるからです。

2. 私の住んでる田舎では、オーダーの家具屋さんというものがなく
複雑なそのような仕事に手馴れた人が少ない。

話はそれますが、私が既製品メーカーを選択する基準のひとつに
元々そこは何を造っていた会社なのか、ということを見ます。
サンウェーブやクリナップは、元々ステンレス加工から出発しています。
ウッドワンは木材関係
ヤマハは木材や合成樹脂関係の技術が元々あって
そこから、キッチンも作るようになっています。

あまり、総合住宅機器メーカーで何でもかんでも商品系列がある会社より
その得意とする分野の製品の専業メーカーを選ぶことが
結局は、コストパフォーマンスが高いように感じます。

最後になりましたが、
貴殿ご自身にぴったりのキッチンが出来ることを祈念いたします。(終)
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追記) このブログの性格上、情報交換がリアルタイムである必然性は全くないと思いますので、
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