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2007年12月27日

吉平さん工事覚書02(屋号)

私の住んでいるマキノ町知内という集落では、まだ屋号が細々ながら生き延びています。
吉平(キチベ)さんの旅館も昔からの屋号をそのまま、旅館の名称にしたものです。
元々は、吉兵衛さんだったのかもしれません。
屋号は、私の子供の代だとほとんど知らないでしょうが、
私より少し下の歳位までならそこそこ知っていると思います。
ちょっとおもしろいので一例を紹介してみます。

◎ まず、名前からきたもの

タザイモ(太左衛門?)、タラベ(太郎兵衛?)、シロベ(四郎兵衛?)、シチロヘ(七郎兵衛?)
シンヨモ(新右衛門?)、マゴヨモ(孫右衛門?)、ゴンザエモ(権左衛門?)、マタスケ(又助)
ゲンヨ(源与右衛門?)、ジンヨモ(甚右衛門?)、ゲンベ(源兵衛)、
少し代が新しいのか、ヘイジロ(平次郎?)、イッツァブロ(市三郎?)、などなど

◎ 昔の商家の屋号からきたもの

カシマサ(菓子屋の政蔵?)、マスチョ(桝(酒)屋の長次郎?)、

◎ 苗字と名前を短縮したもの

ナカセン(中川+仙吉?)、ナカトラ(中川+寅蔵?)、ナカトク(中川+徳蔵?) などなど。
たいがい最後の、「ン」「イ」「ウ」などの言葉は発音しませんし、変な略され方をしていますので、
多少来歴が分からないと、読みと漢字が一致しません。
吉平さんの場合、
屋号の漢字の「吉平」を「よしべい」「よしへい」「きっペイ」、などと、読むことができます。
一度、知り合いに吉平さんを紹介しました。後にその方が漢字の「吉平」は覚えておられたのですが
それを「よしべい」と発音され、最初会話が通じなかったことがありました。
そんなことがあったので、ご主人さんにお伺いしたところ、
宿の予約でもそんなことがちょくちょくあるとのことでした。 

建築の話に変わるのですが、建物の大きな妻面の三画の部分のデザインをどうしようかと
色々、迷っていました。
最初は、付梁と付柱を施して、和風の建物っぽく見せようと試行錯誤していたのですが、
どうも、ぴったりするのが出来ません。
それと、先ほどの話が、ピッとリンクして看板にしようと思い付きました。結果が、下の写真です。

071227kitibei.jpg

大きな屋号の漢字とその読みがな、
そして、この旅館の特徴である、琵琶湖の漁師さんの料理のイメージを船の形のラインにして、
大きな白い三角の壁面に納めました。
屋号は、同姓が多い田舎の集落では、いまだにその利用価値が残っているようです。
私の集落でも、中川、前川、鳥居、橋本姓が多く、姓だけではお宅が特定できません。
設計事務所の入りたての頃、当時のマキノ町役場に先輩のお供で行ったことがあります。
役場の事務室で、上司が課員を呼ぶのに、「あきら」「ひろし」などと、
名前を親しげに呼び捨てにしていました。その光景に驚いた先輩は、
「この役場は皆友達・親戚同士ばかりか?」と私に洩らされました。その先輩に
「同姓が多いので仕方なくそうなってると思います。
私も、姓がわかると、その方がマキノのどの集落出身かおうよそ見当が付きます。」
と答えると、都会育ちの先輩に、妙に感心されたことがありました。
 
関連項目
吉平さんのHPへ
ほんだ建築の実績一覧-旅館吉平増改築工事へ
(MYブログ08/01/06) コストを管理する(吉平さん工事覚書08)
(MYブログ08/01/04) なにげない手摺の形も(吉平さん工事覚書07)
(MYブログ07/12/31) 大広間和室周りのしつらえ(吉平さん工事覚書06)
(MYブログ07/12/30) 大広間の窓と障子(吉平さん工事覚書05)
(MYブログ07/12/29) 琵琶湖の魚料理の形をイメージ(吉平さん工事覚書04)
(MYブログ07/12/28) 吉平さん工事覚書03(地味な寸法の話)
(MYブログ07/12/27) 吉平さん工事覚書02(屋号)
(MYブログ07/12/24) 吉平さん工事覚書き01(法律編)
(MYブログ07/12/06) 撮影
(MYブログ07/11/29) 民家風の室内塗装 
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